「こども発達支援ホーム いわしろ」の療育を紹介するにあたって

 昭和39年に施設を開設して以来、45年余りの歩みをしてきました。
 この間、相談件数は約7000人余り、施設の卒園児は約600人に及んでいます。
 45年余り、療育現場で障害児に教えられながら障害児教育とは何かを追究してきました。

 いろいろな障害児との出会いがありましたが、いつしか自閉傾向の子供達との出会いが多くなってきました。
 平成時代に入ってからは、通園児のほとんどが自閉傾向の子供に様変わりしてしまいました。開設当初は、「自閉症」という言葉は専門書に書いてあるだけで、療育の現場で体験したくてもできない時代でした。

 時代背景に要因があるように思いますが、今後も自閉症児は増加していくことと推察しています。近年は自閉症に関する研究も進んできていますが、百花繚乱のごとくで、様々な研究がされ、療育現場の教育も様々で、専門家の助言もまちまちです。

 当施設では、開設当初より、障害は0才代の発達が深く関係していることを推察して、順調に育つ赤ちゃんの発達と障害を持つ赤ちゃんが育つ道すじの違いを見つめてきました。
 例えば、抱っこをした時の「泣き」について観察すると、どの子供も「泣き」がおさまると深い呼吸をしていることがわかり、「呼吸援助抱っこ法」をあみだしました。

 障害の有無に関係なく子育ては、新生児期の「呼吸援助抱っこ」から始まり、赤ちゃんが育つ道すじをふんで「親と子の間に相互作用」が起こるよう補うことです。

 序章が28項目に及びますが、それは本論についての理解を容易にするために、あえて述べさせていただきました。
 序章の各項目のタイトルは下記のとおりです。
 タイトルの横のボタンをクリックして、各項目をごらんください。

序章

「療育施設開設に至る経緯及び療育についての考察」

自閉傾向の子供とともに歩んできた45年余り、現場で実践したことをまとめました。
詳細な実践記録を紹介する前に、療育の概要を序章として28項目にまとめて記述いたします。

1、「こども発達支援ホーム いわしろ」の沿革 1〜6の説明ページへ
療育の土台をつくるきっかけとなったことについての内容です。
2、鶏の寿命と産卵とヒヨコの関係
3、鶏の鳴き声の比較(群集飼育と一羽飼育)
4、両羽切断の鶏と切断をしない鶏との鳴き声の違い
5、鶏が産んだ卵を抱っこして温める習性を失うこと
6、鶏は鳴き声を仲間との交信に使う習性がある
7、資料「乳幼児期における脳の発達順序」について
    ※資料「乳幼児期における脳の発達順序」含む
    ※資料「障害児の変遷」含む
7〜10の説明ページへ
療育内容の詳細についてはここから始まります。
8、「呼吸援助抱っこ法」をあみだした経緯
9、自閉症児との出会い
10、当施設における自閉症児への取り組み
11、赤ちゃんが育つ道すじと「相互作用」
   「※順調に育つ赤ちゃんの相互作用」含む
11の説明ページへ
赤ちゃんと周囲との相互作用についてと自閉傾向に気付くポイントを記載しています。
12、相互作用はキャッチボール 12〜14の説明ページへ
13、当施設の相互作用を重視した取組
   「※相互作用を起こす指導例」含む
14、親と子の相互作用の関係
15、家庭の中にある相互作用のチャンス 15〜16の説明ページへ
16、お手伝い作業の利点と相互作用
17、玩具の片付けのお手伝い作業
   「※片付けのお手伝い作業」含む
17〜19の説明ページへ
18、玩具のお手伝い作業(17)の説明
   「※相互作用の視点より説明」含む
19、家庭での学習
   「※事例:3個と5個という数の認知学習とお手伝い」含む
20、相互作用の大切さと子供の変化 20〜23の説明ページへ
21、「赤ちゃん返り」について
22、「赤ちゃん返り」を感動して楽しむ親たち
23、「赤ちゃん返り」の体験談
24、「赤ちゃん返り」は画期的な成長 24〜27の説明ページへ
25、「赤ちゃん返り」は心の扉を開ける
26、「赤ちゃん返り」は学習態度を育てる
27、当施設の療育システムは子供達からのプレゼント
28、この道に入った動機 28の説明ページへ


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